少し間が開きましたが、バス等を検討して、まず TMS9900 を動かそうと思います。何故この石かというと、
- 現時点でプラスチックパッケージでいいなら、入手容易で安い。
- Aitendo にこの石のクロックドライバの SN74LS362N が落ちていたから ^_^)
という理由です。但し、入出力を専用命令で動かそうとすると周辺に専用のデバイスが必要です。
国内だと作例をあまり見ないので、まず簡単に紹介しておきましょう。
- 最初期の 16bit CPU の一つで、1976年発表。TI 社が当時市販していた TI990 ミニコンをシングルチップに納めたもの。Z-80 などより古い。
- 命令調、データ幅 16bit, アドレス範囲は 32KW(64KB) で、8ビットアクセスの機能はない。またメモリ上にレジスタファイルを置くアーキテクチャで、レジスタ加算だけでメモリアクセスを4回行うため、そんなに速くはない。スタックポインタなどもないが、これは当時の IBM 360 などにもないので特に特殊という訳ではなく、むしろ IMP-16 の用に内部にハードウェアスタックを組み込んだ CPU より融通が利く。組み込みよりは汎用コンピューティング向けの設計で、命令はアドレッシングを含めそこそこ強力である。
- TI-99/4 ホームコンピュータとして市販された関係で、開発環境やモニタなどが未だに手に入る。また Stuart Conner さんのところにいろいろある。
- とりあえず上の写真の 9900 CPU, 9904(LS362) クロックドライバ、9902 (UART)、9901 (パラレル出力と割り込み制御) があれば困らない。
- メモリアクセスは 450nS のメモリなら十二分に間に合う。
- データシート類は現時点なら入手に困らず、手っ取り早くなら Internet Archives から一式手に入る。
まず、CPUボード、仮メモリボード (ALTMEM) の回路図を示します。残りの説明は追って。